導入している企業も増えてきた、Web戦略による「オウンドメディア」。
オウンドメディアとは、自社所有のメディア(媒体)のことを指します。
事業を行っている企業・個人事業主の方であれば、自社のことを知ってもらうために、また、商品やサービスをユーザーに伝えるためにも、Web上でホームページ(公式サイト)を公開しています。
オウンドメディアは、会社の概要や商品説明を行っているホームページとは、やや異なる面があります。概要については、以下のとおりになります。
◆ホームページ:自社の基本情報を公開することが目的。看板のような存在。
◆オウンドメディア:自社の商品やサービスを、より多くの人に認知してもらうことが目的。隠れている見込み客やファン層の数を拡大していくことを狙いとした媒体。
このようにして、オウンドメディアを行うことは、企業がWeb集客を行うためには必須の戦略となります。
オウンドメディアの定義としては、Webサイトや自社ブログ以外にも「紙媒体で配布される企業広報誌など」も該当します。
Contents
メディアの種類
メディアそのものは大きく分けて下記3つに分類されます。順番に、ご紹介しましょう。
◎オウンドメディア:自社所有のメディア(Webサイト・コラム・ブログ)などさまざまなメディア(媒体)を統合させ、足りないものを補い合い、ハブ(中心)的な役割をするもの
◎ペイドメディア:インターネットを使った広告、支払い費用が発生するため費用対効果を考えて活用するもの
◎アーンドメディア:ソーシャルネットワーク、SNSを活用して自社や製品、サービスの信用や口コミなどの評判を得ることを目的としたもの
Facebook、TwitterといったSNSのソーシャルメディアの活用により、事業を行う企業とそのサービスを利用する顧客及びユーザーの距離や接点が近いものとなりました。
ペイドメディアとアーンドメディアにも独自の長所であるメリットがあり、その反対側にはそれだけでは補えないデメリット部分もあります。
メリットとデメリット
例えば
◎ペイドメディア(広告)では、伝えたいことがすべて掲載できるほどのスペースがなく文字数も限られています。そのような部分をサポートし、広告としての成果を狙ったものがオウンドメディアとなります。
◎アーンドメディア(SNS)は自由度が高い分スピード力が必要となるため、本当に伝えたい部分をしっかりとアプローチできない場合もあります。やはり、信頼性という意味では時間をかけてアプローチする必要があるため、オウンドメディアを活用して伝えたい真意をうまく露出させたいところです。
なぜ今、注目が集まっているのか?
オウンドメディアに注目が集まっているのには、コンテンツマーケティングの時代になったからです。
ますます膨大化するネット社会において、操作ひとつ、クリックひとつで一度に大量の情報を手にすることができます。したがって、「商品」や「売りたいサービス」を前面に出していくだけでは、ユーザーを抱え込むことはできなくなりました。
オウンドメディアは、進め方によっては遠回りをして「真意に近づけていく方法」が、「費用対効果も含めて効率がよい」ということもわかってきています。
オウンドメディアは、新たなる「集客戦略」ということになります。
ユーザーが求めているものを考える
売りたいサービスや商品とは違う、「ユーザーが本当に必要としている情報」を目に届くところに届けてあげることで、自社のサービスに手を伸ばし、再び訪れてくれるきっかけとなります。
そして、自社の商品やサービスに魅力を感じてくれている「いちファン」へと誘い込む手段が必要となるわけです。
どれほど素晴らしいサービスや商品であっても、人の心は移り気であり、また、多くのものがあれば、選択に迷い悩むことも出てきます。
その心理を逆に利用して、「自社にしかできないアピールの方法」を考えることが必要です。「他社から乗り換えたい」と思わせる、ユーザーの心を誘導しながら「オンリーワン」になっていきましょう。
このようにして、自社の魅力を充分にアピールできる可能性があるものが「オウンドメディア」となります。
自社ファンを増やせる根拠は?
オウンドメディアが「自社ファンを増やすメディアに向いているのか?」というところについて、お伝えしましょう。
これまで、サイトで検索でされたときに、上位表示するための基準としては、「Web記事となる文章内で、キーワードの数を散りばめ、投入する」というところに意識していました。
しかし、現在においては、コンテンツの内容がとても重要視されています。
ユーザー視点が第一
「ユーザーの立場に立った文章」「ユーザーが求めるコンテンツ」であればユーザーがこれらを「必要」とし、コンテンツを高く評価してくれることに繋がります。
そうすると、おのずと「検索エンジンにて上位表示」されという仕組みになっているのです。
コンテンツに多くの人が集まることで、さらにアクセス数が増えていき「ファンが増加」していくことでしょう。
誰に届けたいコンテンツであるか?
オウンドメディアとは、数種のインターネットメディアのハブ(中心)的な役割。
自社のメディアとして、ユーザー視点のコンテンツ(情報など)を届けていくこととなります。
そのためには必ずターゲット設定(ペルソナ)が必要です。ターゲットとするユーザーに対して「自分が伝えたいこと」ではなくて、「ユーザーが必要としていること」「ユーザーが求めていること」を分析したうえで、コンテンツを組み立てていく必要があります。
一過性のものではない財産としてのコンテンツ
オウンドメディアを構築していくメリットはなんといっても、コンテンツの価値が上がっていくことです。継続すればするほど、会社の財産としての価値があがっていくため、一過性のものではなく、且つ低コストで長期間にわたり「愛されるコンテンツ」へと育っていきます。
オウンドメディアを成功させるための条件
◎自社のサービスや商品の紹介から解放されたコンテンツであること。
◎サイトのページ数は100ページ以上であること。
◎カテゴリー・キーワードが明確であること。
◎設定したユーザーが興味関心を持つ内容であること。
◎他社よりも質の高いコンテンツであること。
◎入口と出口が明確であり繋がっていること。
さいごに
「メディア」と一言でいっても、用途がそれぞれにあるということをおわかりいただけたと思います。
自社の商品・サービスに合わせて、ユーザーが必要としている情報を絞り出すことで、目的に応じて各メディアのメリットを最大限に活かすことができます。
最低限のコストで、より多く、より遠くへ情報を届けることができるのは、「インターネットメディアだからこそ」と、いえるでしょう。