
WEBで集客を図る際に、事前に考えておかなければならない要素のひとつに『集客導線』があります。
WEB集客を確実なものにするためには、WEBサイトの集客導線をしっかりと設計しておくことで「見込み客を呼び込み顧客の獲得」へとつなげていけます。
ホームページをつくっても、毎日ブログを書いても、SNSで毎日情報発信を行っても「見込み客を呼び込み顧客の獲得につなげられていない人」は、WEB集客の母艦となる集客メディアの構築ができておらず、集客導線ができていないことが考えられます。
集客メディアとは、一般的にオウンドメディアと呼ばれており、日本語に訳すと「自己(自社)が保有する媒体」を意味し、ユーザーにとってのお役立ち情報などを掲載したWEBサイトのことを指します。
本記事で紹介する集客導線の設計を行った集客メディアを持つことで、WEB集客の仕組化が行えます。
ここでは、WEB集客初心者、あるいはWEB集客が思うようにできていない人に「集客導線の意味」やその「重要性」について解説します。
WEB集客に必要な集客導線
WEB集客をこれから始める人や、WEBサイトを使って売上につなげていきたい人は「集客導線の概要」と「集客導線が必要な理由」について知るところから始めましょう。
「集客導線」の概要
WEBにおける集客導線とは、WEBサイトがユーザーに認知されて、商品購入やサービス利用などの具体的な行動に至るまでの一連の流れです。
情報収集→メルマガ登録→フロントエンドの申込み→フロントエンド商品の購入→バックエンド商品の購入
業種業態や、商品サービスによって集客につなげる入口(詳しくは後述)は、上図のようになります。
似ている言葉の「動線」はユーザーがたどった経路のこと
一方で、集客導線に似た言葉に『動線』があります。
動線とは、ユーザーの行動経路のことであり、WEBサイト内で実際にユーザーがたどった経路を指します。
対して、導線はWEBサイトの運営側がユーザーを導くために作る流れを意味します。
WEBサイトを運営の目的が集客であり、売上アップを狙うのであれば、運営者の都合で考えるのではなくユーザーの目線に立った集客導線が必要です。
集客導線は顧客獲得に必要な戦略
実際、WEBサイトは公開するだけでは顧客獲得にはつながりません。
見込み客を集めて、スムーズに目的を達成するためには戦略が必要となり、形にしたものが集客導線です。
集客導線をつくるには、以下のような流れが必要になります。
- WEBサイトの存在を知ってもらう
- WEBサイトに訪問してもらう
- 商品サービスへの関心を持ってもらう
- 購入や利用などの具体的な行動を起こしてもらう

集客導線の入口と出口を決める
集客導線を設計する際には、人を集める「入口」と目的達成となる「出口」の2つを必ず決めます。
集客導線の入口にユーザーを集める
WEBでの集客導線の入口とは、ユーザーにオウンドメディアとなる集客メディア・WEBサイトに訪問してもらうことです。
そのためには、ユーザーに自社のWEBサイトを認知してもらうことが必要です。
ユーザーに認知してもらい、集客導線の入口として活用できるものには、以下のものがあります。
自然流入(SEO対策)
集客導線の入口として代表的なものが自然流入です。
自然流入とは、『オーガニック検索からの流入』という言い方をされることもあり、GoogleやYahooなどの検索エンジンの検索結果から、ユーザーがWEBサイトを訪問することを指します。
インターネット検索をしているユーザーは、悩みや疑問を解決するためにGoogleなどの検索窓に調べたいキーワードを入力し、検索結果として表示されたWEBサイトを訪問します。
SEO対策を行う場合は、「キーワード選定」と「競合記事のリサーチ」を行うことが重要になります。
そのうえで、悩みや疑問を解決したいと思っているユーザーに向けて、悩みを解決する有益な記事を自社のWEBサイトで商品サービスに関連させて公開します。
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すると、検索結果から自然な形でユーザーをWEBサイトへと流入させることができます。ユーザーに自然流入を促すには、SEO対策に関する専門的な知識が必要です。
SEO対策とは、Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オブティマゼーション)を略した用語で、日本語に訳すと『検索エンジン最適化』を意味します。
ひと言でいい表わすと、WEBサイトを検索結果で上位に表示させるために行う施策のことです。
自然流入を入口とした方法は、検索結果から実際に訪問してもらえるまでに時間を要します。
特に、SEO対策を行ったばかりであれば、設定するキーワードにもよりますが、一般的には3カ月程度の時間が必要です。
しかし、数記事上位表示されるようになると、サイト全体の評価が上がり、早ければ2~3週間ほどで上位表示されるようになるケースもあります。
ユーザーに有益な記事を公開し続けていくことで、WEBサイトのアドレスとなるドメインパワーも強くなっていき、検索エンジンからの信頼も高くなっていきます。
また、公開した記事は掛け捨ての広告とは異なり、優良記事が蓄積されていくことで自社の資産になっていきます。
SEO対策は、WEB集客を仕組み化するために必ず必要になる施策です。
SNS
SNS(ソーシャルネットワークサービス)からの流入させる方法では、投稿内容を見た商品サービスを知らないSNSユーザーの目にも触れる可能性があります。
代表的なSNSには、LINE、Facebook、Twitter、Instagramなどがあり、それぞれ利用ユーザーの年齢層が異なります。
例えば、SNSの利用ユーザーの年齢は以下のような数字が出ています。
出典:総務省情報通信政策研究所
なかでも、各SNSで多いユーザー層の年代は以下のようになります。
- LINE:10代~60代
- Facebook:30代~40代
- Twitter:10代~30代
- Instagram:10代~30代
SNSを集客導線の入口とする場合は、自社の商品サービスのターゲットとなる層が多いSNSを選択するとよいでしょう。
WEB広告
WEB広告も集客導線の入口として活用できます。WEB広告とは、WEB上に掲載されている広告で、主に以下のものがあります。
リスティング広告
検索結果でキーワードをもとに表示される広告であり、もともと関心のある層に見てもらえます。
ディスプレイ広告
WEBサイトやアプリの広告枠に表示される広告であり、ターゲットとなる層に絞って発信できます。
SNS広告
SNS上に表示される広告で、フォロワー以外にも見てもらえます。
自然流入やSNSの方法とは異なり、広告の場合は確実に広告費として費用がかかりますが、ターゲットとなる層のユーザーに絞って発信できるので効率的に入口としての役割を果たせます。
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集客導線の出口
集客導線の出口とは、WEBサイトを訪問して自社の商品サービスに興味を持ったユーザーに「行動を起こしてもらう」ことです。
入口からユーザーを呼び込めたとしても、最終的に商品購入やサービス利用といった行動につなげられなければ、「集客が成功した」とはいえません。
出口は、WEBサイトの運用目的によって異なります。例えば、コンサルティングがサービスの場合は、「コンサルティングへの申込みが出口」となります。
高額商品を販売している場合は、いきなり購入してもらうことを出口とせず、「手前の問い合わせや資料請求などを出口とする」こともあります。
WEBサイトの目的を達成することが、集客導線における「出口」になります。
出口を設計したら、今度はWEBサイト内のバナーやボタンの位置などの配置が重要です。
バナーやボタンをCTA(Call to Action)と呼び、日本語に訳すと『行動喚起』を意味します。
ユーザーがわかりやすく、また行動を起こしやすいような設計を考えましょう。
CTAについては、下記のページで詳しくお伝えしています。あわせてお読みください。
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集客導線を設計する際に必要なこと
集客導線を設計する際は、まず「WEBサイトの目的」「ペルソナ」の2つを決めます。
WEBサイトの目的を決める
集客導線を設計する際には、まずはWEBサイトの目的を明確にしておかなければなりません。
目的とは、「WEBサイトを通じて顧客にどのような行動をとってほしいか」ということです。
上述のとおり、目的を決めることがイコール集客導線の出口となります。
WEBサイトの目的がなければ、どこをゴールとして導線を作るのかがわからなくなります。
目的を決める際には、売上や集客率など具体的な目標値を決めておくと、より詳細な集客導線の設計ができます。
ペルソナを決める
WEBサイトの目的が決まったら、その目的を達成するためにペルソナを決めます。
ペルソナとは、自社の商品サービスの顧客となる具体的な人物像のことです。集客を図るためには、自社の商品サービスに興味のある層に向けてアプローチが必要です。
ペルソナは、性別や年齢、家族構成、仕事など、詳細な人物像を設定します。
ペルソナは、「ターゲット」と似た言葉ですが「ターゲットよりも、さらに詳細な人物像(ペルソナ)」を設定することで、入口となるWEBサイトへの流入経路をどうするか決めやすくなります。
例えばSNSを入口として利用する場合、20代の女性がターゲットとなるペルソナであれば、その層がよく利用するInstagramを入口として活用します。
細かな人物像があることで、WEBサイトに流入してからの行動についてユーザー目線に立って考えられるため、より良いコンテンツがつくれます。
このように、アプローチするべきペルソナが決まれば、効率的な集客導線が設計できるのです。
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WEB集客には集客導線が必須
集客導線とは、ユーザーがWEBサイトの目的となる行動を起こすまでの一連の流れです。
WEBで集客を図るには、集客導線の設計が必要です。
集客導線には、自社の商品サービスの顧客となるユーザーをWEBサイトに呼び込む入口と、流入したユーザーが実際の行動を起こす出口があります。
集客導線を設計する際は、入口から出口までのユーザーの動きを考えることになります。
WEBでの集客を考えるならば、必ず集客導線の設計を行い、効率よく集客できるしくみをつくりましょう。