私たちが幼少のころから求められてきた『書く力』は、社会で必要なスキルです。
インターネットが生活の中心になったことで、より一層、文章でのコミュニケーションが増えて「文章を書くこと」が求められるようになりました。
「わかりやすい文章の書き方」を実践することで、「うまい文章」が書けるようになります。
ここでは、書けない悩みを解決すべく「わかりやすい文章の書き方」についてお伝えします。
わかりやすい文章の書き方・特徴とは?
「わかりやすい」といわれるWEBの文章には、どのような書き方や特徴があるのか、以下で詳しく解説します。
うまい文章の条件は「わかりやすく伝わりやすい」こと
2020年5月29日、総務省が発表した『通信利用動向調査』によれば、個人のインターネット利用機器の状況では、パソコンが50.4%に対して、スマートフォンは63.3%という結果が明らかになりました。
(令和元年(2019年)9月末の世帯および企業における情報通信サービスの利用状況などについて調査した『通信利用動向調査』)
(参照:令和元年通信利用動向調査の結果)
『通信利用動向調査』は、令和元年(2019年)9月末時点での世帯および企業における情報通信サービスの利用状況を対象としています。
数字から読み取れるのは、WEB閲覧において、パソコンよりもスマートフォンがより一般的に利用されているということです。
とくに、隙間時間に手軽にアクセスできるスマートフォンが、多くの人にとって主要な利用機器となっています。
隙間時間を活かして読まれる記事では、複雑で「わかりにくい文章」は避けられがちです。読者が理解しやすく、迅速に情報を得られるような文章が求められています。
したがって、効果的な文章は、わかりやすく伝わりやすいことが重要です。
読者の利用傾向や利便性を考慮し、コンテンツを提供する際には、シンプルで分かりやすい表現を心掛けることが求められます。
わかりやすい文章の条件
わかりやすい文章には、以下のポイントが必要です。
簡単に理解できる
WEBの文章は、誰もが簡単に理解できる書き方が必要です。理解の程度としては、小学生が読んでも疑問に思わずに理解できる書き方や文章が理想的です。
誰にでも理解してもらうには、簡潔な言い回しや用語の説明、「たとえ」や「比喩」を効果的に使って理解を促すなどの配慮が必要です。
難しい漢字や専門用語がない
難しい漢字や四字熟語、一般的でないカタカナ用語の使用も避けましょう。
引っ掛からずに読み進められることが読まれる文章の条件です。
論理的である
文章同士の繋がりが明瞭で、論理的に破綻のないことも重要なポイントです。
先に書いた文章と後の文章で書いてあることのつじつまがあわないと、読者は混乱してしまい読む気がなくなるため、注意しましょう。
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わかりやすい文章を書く手順
わかりやすい文章を書くには、事前の準備が最も大切です。なぜなら、準備が十分であれば、文章の内容がブレずにわかりやすく書けるからです。
また、入念な準備を行うことで、文章を書くときはスラスラと書けるというメリットもあります。
具体的な手順は、次のようになります。
1. テーマを決める
文章を書く際には、まず明確なテーマをひとつ選定します。
読者が理解しやすく、興味を引くテーマを選ぶことが大切です。
テーマが明確であれば、文章全体が一貫性を持ちやすくなるため、執筆者も書き進めやすくなります。
2. キーワードを決める
テーマにマッチしたキーワードを決定しましょう。
WEB記事は、Googleなどの検索エンジンで検索されて見つけてもらうことを前提に執筆します。
そのため、あなたが集めたいWEB記事に集まるユーザーはどのようなキーワードを使うのかを考える必要があるのです。
キーワード選定については、下記の記事で詳しく述べています。あわせてお読みください。
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3. 書く内容を決める
選定したキーワードを実際に検索エンジンの検索窓に打ち込み、上位表示された記事に書かれている内容をチェックしてみましょう。
上位表示されている記事は、ユーザーに求められている内容であるため、検索者がどのようなことが知りたくて検索窓にキーワードを打ち込んでいるのかが見えてきます。
WEB記事は、オリジナリティも大事ですが、検索者の意図から大幅に外れていては検索エンジンとユーザーの両者から評価されるのが難しくなります。
そのため、インターネット上ですでにリリースされている記事を参考にすることも、わかりやすい文章を書くために大事な作業のひとつです。
記事構成づくりがキーとなる
わかりやすい文章を書くためには、事前準備なくいきなり書き始めるのではなく先ず記事構成をつくります。
記事構成は、読み手にとってわかりやすい文章を書くための基本ですが、実は書き手にとっても非常に有効です。
書くための情報を先にリサーチをしておくことで、準備と執筆を分けることができるため、結果執筆作業の時間を短縮できます。
また、前述のとおり、書いている途中で話題がブレてしまうなど、「書きたいことがわからなくなった」という事態が防げるのです。
1. 全体の文字数と見出しの数を決める
初稿での理想的な全体の文字数は、3,000文字~4,000文字程度です。
ユーザー視点で情報を隈なく伝えるSEOの観点からいうと、3,000文字~4,000文字よりも文字数が少な過ぎると、ユーザーの知りたい情報が乏しくなってしまうことが考えられます。
あるいは、すでに検索結果で上位表示されている記事よりも優れたコンテンツにしようとすると、必然と文字数が多くなるケースが大いにしてあります。
とはいえ、「文字数が多い=SEO的に良い」というわけではありません。あくまでも、ユーザー視点に立った内容の充実度が検索エンジンの評価対象です。
文字数が少ないよりは多い方が「コンテンツが充実している」という捉え方ができるため、テーマに沿ってユーザーが必要としている内容であれば、3,000文字~4,000文字よりも多くても構いません。
とはいえ、いきなり10,000文字に挑戦するのではなく、最初は3,000~4,000文字に留めて置き、アクセス解析を行いながら必要に応じて、リライト更新していくのがよいでしょう。
見出しの数は、全体の文字数にあわせます。
たとえば、3,000文字であれば4つ。4,000文字であれば5つという具合に、『先頭の数字にプラス1』という割り振り方にすると、段落ごとの文字数のバランスもよくなります。
2.見出しと内容の概要を決めていく
見出しとは、記事の目次にあたります。目次をあらかじめ作成しておくことで、執筆をするときにブレることなく書き進められます。
また、目次を先に決めて、その後で各段落の内容を決めていきます。
執筆はこの後に行いますので、文章構成作りの段階では、箇条書きや書くべき内容をまとめておく程度で問題ありません。
一見、執筆までに遠回りな作業のように思えますが、見出しと内容の概要を決めておくことで、結果時短で文章作成が行えます。
記事構成のつくり方については、下記の記事で詳しくお伝えしています。
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わかりやすい文章を書くポイント
ここでは、わかりやすい文章のポイントを解説します。
総論・各論・結論で書く
分かりやすい文章は、論理的な作りをしています。そこで、上から順に総論・各論・結論の順で書くことをおすすめします。
総論
総論では、テーマを明確に伝えます。
「この記事では、○○な人に向けて、××について書く」など、対象や書く内容を宣言しましょう。
各論
各論では、内容を詳しく説明します。
たとえば「カレーの作り方」というテーマの場合「材料」「レシピ」「手順」など、各パートに分けて解説しましょう。
結論
結論では、記事の内容の要約や、最も重要なポイントを伝えます。
一文一義で書く
一つの文章には、一つのことだけを書くようにしましょう。一つの文章の中に、いろいろな話題が入っていると伝えたいことがわからなくなり、読者は混乱します。
文章の流れは、「主張→理由→根拠や具体例→再主張」の順で書くと話がまとまりやすいです。
主張には主張についてしか書かない、理由には理由しか書かない、というように、書くべき内容を一つに絞って文章を作りましょう。
主語と述語を近くに配置する
日本語の文章は主語と述語が明確であれば意味を理解することができます。そのため、文章の基本形は「○○は××です」となります。
「○○」にあたるのが主語 (「私は」「あの犬は」など)
「××」にあたるのが述語 (「読書をする」「きれいだ」など)
このとき、主語と述語はなるべく近い位置に配置することが大事です。
なぜなら、両者の位置が遠いと、スムーズな理解が難しくなるためです。文章を書くときは、主語と述語が一目でわかるよう心がけましょう。
わかりやすい文章の書き方は正しく学べば身に付く
文章を書くことに苦手意識を持っている人は多くいます。
それもそのはず、私たちが学校教育で習ってきた国語は「文章の書き方」ではなく「読解力」です。
国語教育を受けてきた私たちは、実は「どうすればわかりやすい文章が書けるか」については、ほとんど習ってきていないのです。
そのため、文章を書くトレーニングを行えばわかりやすい文章を書くことができるようになるにもかかわらず、「文章を書くことが苦手であると思い込んでいる人」が大半です。
誰が読んでもわかりやすい文章が書けるようになりたい人は、文法が学べて添削が受けられる環境をつくりましょう。