
こんな方におすすめ
- WEB集客を自動化させたい人
- オウンドメディアの運用方法を知りたい人
- ブログを毎日書いているけど集客できない人
近年では、多くの企業や個人事業主がWEB集客のためにオウンドメディアを運用しています。
オウンドメディアは、効果的に運用すれば集客や売上げアップにつながります。
一時的・短期的な集客法ではなく、長期的に運用しながら成果を上げていくメディアです。
即効性のある有料広告とは属性が違うため、メディアを育てていく必要があります。
ここでは、オウンドメディアを運用してくためのポイントや方法について紹介します。
オウンドメディアを運用する目的
オウンドメディア運用を行う前に、達成したい目標を決めてから自社の強みを洗い出すところからスタートしましょう。
以下では、オウンドメディアを運用する目的について解説します。
オウンドメディア運営は事業課題を解決することが目的
企業や事業主がオウンドメディアを運用する本来の目的は、自社あるいは自身の『事業(経営)課題を解決すること』です。
事業(経営)課題は企業やビジネスによって異なりますが、たとえば、『集客数を上げる』『売上・収益の向上』『優秀な人材の確保』などが挙げられます。
オウンドメディア運営は、上述したような事業課題を解決することを目的にしています。
目的を見失ってしまうと、オウンドメディアを運営していても十分な集客ができなくなってしまうため、必ず念頭に置いておきましょう。
オウンドメディアは顧客教育を行うために必要なコンテンツ
オウンドメディアを運用していると、幅広い層のお客さまを獲得できます。
あなたの商品・サービスの潜在顧客から見込み客へ、さらには顧客、優良顧客へと後押ししてくれる役割をするため、『顧客教育』を行うために必要な集客メディアです。
オウンドメディアのブログやコラム記事などのコンテンツには、伝えたい情報がすべて揃っているため、ユーザーもあなたもムダな時間がなくなり効率よく出会いが生まれます。
オウンドメディアでは、ユーザーに直接売り込むことはほぼありませんが、価値の高い情報を発信することで、あなたの商品やサービスのすばらしさを気づいてもらえる格好の場所なのです。
ユーザー自身が情報を得るための機会を損失しないためにも、目的を明確にして取り組みましょう。
また、オウンドメディアで顧客教育を行うためには、集客導線を明確にすることが大切です。
『集客導線』については、下記のページで詳しくお伝えしています。あわせてご覧ください。
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オウンドメディアを集客成功に導く運用のポイント5つ
オウンドメディアを成功させるには、運用する際に押さえておきたい5つのポイントがあります。
1.運用するための目的を明確にする
オウンドメディアを運用する上で欠かせないのが、前述のとおり、運用の目的を明確にするということです。
事業課題には、主に以下のケースがあります。
- 企業や商品サービスの認知とファン化
- 相談や問い合わせ件数の増加
- 求人への問い合わせや応募者数の獲得
- 個別相談やセミナーへの参加者の増加
- ECサイト(自社運営の販売サイト)の販売数やリピーターの増加
上記のように、事業課題は業種や企業によって違いますが、大切なのは企業にとっての課題が何かということを明確にしておくことです。
2.目的を果たすために指標(KPI)を掲げる
オウンドメディアの目的を達成する上で、その達成度を定量的な指標で定義します。
この際に用いる指標を「KPI」といい、日本語では「重要業績成果指標」と訳されます。
KPIは最終的な評価指標ではなく、途中段階のプロセスの指標です。
KPIは事業の売上げや利益拡大に影響を与えるかどうかを考えて設定します。
成果指標の一例として、以下の項目があります。
成果指標の例 | 詳細 |
リード獲得数(問い合わせなど) | 見込み顧客の獲得数 |
新規ユーザー数 | 新規に顧客となった数 |
リピート率 | 新規顧客の中にどれだけリピーターがいるのかを示す指標 |
商品サービスの購入数 | 商品サービスを購入に至った数 |
求人採用へのエントリー数 | 人事採用にオウンドメディアを利用する場合の指標 |
自社の業種や販売形態などを鑑みて、最適なKPIを設定しましょう。
3.ゴールに到達するための戦略設計を行う
オウンドメディアの目的を達成するためには、戦略設計を行います。
戦略設計は、オウンドメディアを成功を左右する非常に重要な要素です。
ターゲット・ペルソナ設定
ペルソナとは、企業や商品サービスにとっての理想的な顧客像のことです。
ターゲットを絞ってペルソナを設定することで、オウンドメディアの方向性が明確になります。
ペルソナのつくり方については、下記の記事で詳しくお伝えしています。あわせてご覧ください。
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カスタマージャーニー作成
カスタマージャーニーとは、行動や思考、感情といった顧客の動きを時系列で見える化したものです。
カスタマージャーニーを作成することで、顧客がサービスを利用するまでのプロセスが明確になります。
チャネル設計
チャネルとは、商品サービスを顧客に販売するまでの経路やルートのことです。
販売チャネル(販売方法)、流通チャネル(流通経路)、コミュニケーションチャネル(情報伝達経路)の3つに分けられます。
キーワードの抽出および選定
キーワードとは、ユーザーがインターネット検索を行う際に検索窓に入力する言葉のことです。
ユーザーがどういう情報を求めているのか、どういう意図で検索しているのかを考慮し、悩みや問題解決につながるキーワードを選定します。
コンテンツマップ設計
コンテンツマップとは、サイトの構造を見える化したものでサイトの設計図のようなものです。
コンテンツマップを作成することで、サイトの全体像が把握できます。
コンバージョン指標
コンバージョン指標とは、WEBサイトの目標を達成する行動をとってもらうための指標です。
サイトの目標はあらかじめ設定しておきます。コンバージョン指標はサイトによってさまざまで、資料請求や商品購入などが挙げられます。
サイト設計
サイト設計とは、WEBサイトのテーマや配置、コンテンツなどをあらかじめ設定しておくことです。
サイト設計を行う際は、運用後の日々の改善に対応できることを考慮し、できる限りカスタマイズしやすい構成になるようにします。
4.オウンドメディア運用体制を整えておく
オウンドメディアで成果を出すためには、運用体制を構築することが重要です。
戦略を立てても、実際に運用ができなければ集客や成果にはつながりません。
個人でオウンドメディア制作を行う場合は、まずは自ら仕組みや記事の見極め方をマスターして、そのうえでライターを一人確保できれば運用は十分可能です。
中小以上の企業がオウンドメディアを運用するケース
対して、ここではリソース的に余裕のある中小以上の企業が、大体的にオウンドメディアを運用するケースについてお伝えします。
以下のように、担当者が揃えられることが理想的です。中には、兼務で担当する人もいます。
- 編集長:オウンドメディア全体を統括する重要なポジション
- 編集者:記事の企画構成や編集作業を担当
- デザイナー:サイトのデザインや構築、画像の編集などを担当
- ライター:記事の執筆をする以外に、取材なども担当
- カメラマン:オウンドメディアに配置する写真撮影を担当
- 校閲者:記事にする原稿の内容のチェックを担当
社内ですべての人材をまかなうのが難しい場合や、小規模企業もしくはひとりで行う場合、専門業者に委託する方法もあります。
その場合は、ポジションや関わり方について考えておきましょう。
5.成果を出しながら継続するためには評価を適切に行うこと
オウンドメディアの運営で最短で目標を達成するには、適切な評価が必要です。
多くの指標を見ることが適切な評価につながるわけではないので、評価はできる限りシンプルに行うのがよいでしょう。
評価をGoogleアナリティクスで行う場合は、下記の項目で十分です。
- 対策キーワードの検索順位:検索でキーワードが表示される際の順位
- 表示回数:サイト内のページが表示された回数
- クリック数:サイト内のリンクをクリックした回数
- コンテンツのセッション数:訪問数とほぼ同意語で、コンテンツへの訪問から離脱までの一連の行動回数
- ページ/セッション:一回の訪問で何ページが閲覧されているのかを見る指標
- CV / CVR:CVはコンバージョン、CVRはコンバージョン率のことで、サイトの目的の達成を見る指標
とくに、オウンドメディアを立ち上げたばかりの頃は、さほどデータがないので多くの指標を見るのはあまり意味がありません。
オウンドメディア運用にはSEO対策と良質なコンテンツが必要
オウンドメディアを運用し集客するためには、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるためのSEO対策と良質なコンテンツが必要になります。
オウンドメディアでの集客にはSEO対策が欠かせない
SEO対策を行う目的は、あるキーワードで検索をしたユーザーに対して、自社の商品やサービスを認知してもらうことです。
情報を拡散する方法として、SEO対策以外にも有料広告やSNSを活用する方法もあります。
有料広告やSNSとの違いは、SEOの特徴として、ブログやWEBサイトへユーザー自らが検索をして自然流入されることです。
オウンドメディアの制作そのものには労力や費用が発生しますが、自然流入で行う集客には広告費などは発生しません。
ユーザー自らが自然流入してくれることで、コストを抑えて濃い見込み客が集められることがSEO対策を行う最大のメリットです。
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検索エンジンの仕組みを理解することが重要
上述したように、オウンドメディアを検索結果の上位に表示させるためにSEO対策は重要です。
上位表示させるためには、『クローラ』と『インデクサ』という検索エンジンのプログラムの仕組みを理解する必要があります。
クローラとインデクサにオウンドメディアを認識してもらえなければ、検索結果に表示されません。
検索結果に表示されなければ、ユーザーに見つけてもらえないため、集客につながらない結果を招いてしまいます。
オウンドメディアは、クローラに発見されやすく、インデクサが理解できる内容を意識して制作する必要があるのです。
ここでは、クローラとインデクサについて解説します。
WEB上を巡回して情報収集するクローラ
クローラとは、WEBサイト上にあるページを巡回して、情報を集めるプログラムのことです。
クローラは集めた情報を、後述するインデクサというプログラムに集める役割を持っています。
クローラにオウンドメディアを発見されやすくするためには、クローラがWEB上を移動する仕組みを利用する方法があります。
クローラはWEB上のサイトを訪れる際、リンクからリンクをたどってWEB上を移動しています。
このクローラの移動方法を利用して、オウンドメディア内に内部リンクを設置することで、クローラが自社のオウンドメディアに訪れる機会を増やせるのです。
クローラに発見されたいページに別の公開記事のリンクを貼ることで、クローラがリンクをたどって移動するため、オウンドメディア内のさまざまなページを発見してくれるようになります。
情報を解析してデータベースに登録するインデクサ
インデクサは、クローラが集めた情報を解析・整理して、データベースにページ情報を登録する役割があるプログラムです。
WEBページの表示順位は、インデクサによってデータベースに登録されたデータをもとに、『アルゴリズム』という計算方法によって算出されることで決まります。
インデクサはテキスト情報しか理解できないため、テキスト形式でオウンドメディアの内容が理解できるように最適化することが求められます。
最適化の例として、インデクサが読み取れない画像や動画には、内容の説明文を書く『代替テキスト(alt属性)』を設定することが挙げられます。
代替テキスト(alt属性)を設定する際には、画像や動画の内容を具体的に記載することで、クローラのサイトへの理解がより深まります。
また、サイトの構造をテキスト形式で表した『サイトマップ』を提出するなどの対策を講じることで、インデクサにオウンドメディアの情報を正確に伝えられます。
以下の記事では、クローラとインデクサについて詳しく説明しています。併せてご確認ください。
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良質なコンテンツを作るにはユーザーファーストであること
良質なコンテンツを作る上で、最も基本となるのがユーザーファースト、つまりユーザーの目線に立ったコンテンツであるということです。
ユーザーは悩みや疑問があってインターネット検索をしています。それらを解決できる情報を提供することが、ユーザーファーストのコンテンツ作りです。
また、その企業であるからこそ発信できるオリジナル性や権威性の高い内容であることも重要になります。Googleの評価基準にE-E-A-T(旧E-A-T)が掲げられています。
E-E-A-Tとは、下記の4つの言葉の頭文字をとったGoogleの造語です。
- Experience(経験):実体験や人生経験を持っているか
- Expertise(専門性):知識や経験・スキルを持っているか
- Authoritativeness(権威性):どのくらい認められているか
- Trustworthiness(信頼性):信用に足るものか
E-E-A-Tについては、下記の記事で詳しく述べています。ぜひ、参考にしてください。
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また、Googleの検索エンジンとユーザーの双方にわかりやすい文章を書くためには『SEOライティング』が必要になります。
詳しいSEOライティングのやり方は、下記の記事を参考にご覧ください。
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SEOライティングは、ユーザーにわかりやすい文章を書くことを意識して、正しい方法でトレーニングを行えば、誰でも習得できます。
定期的にコンテンツを見直し改善すること
オウンドメディア運用で集客するためには、『Googleサーチコンソール』を使って、定期的にコンテンツの問題点を把握する行動をとる必要があります。
Googleサーチコンソールとは、ページごとにアクセス数や流入キーワード、コンバージョン率が確認できる、オウンドメディア運用に欠かせないGoogleの無料ツールです。
省略して『サーチコンソール』とよばれています。
▼Googleサーチコンソール(ページが移動します)
サーチコンソールでオウンドメディアの全体・各ページのアクセス数や、コンバージョン率を確認し、上位を獲得できていない公開済みのコンテンツを改善していくとよいでしょう。
また、サーチコンソールを使って計測をしていると、狙ったキーワードとは異なるキーワードでユーザーが流入している場合があります。
その場合は、予想外のキーワードを使って、新たにコンテンツを制作することや、公開記事を編集することで、さらにユーザーニーズを満たしたオウンドメディア運用での集客がかないます。
公開記事を編集する際は、競合コンテンツと自社のコンテンツを見比べて、情報量やわかりやすさ、より鮮度の高い情報など取り入れ、競合サイトに勝るコンテンツを意識します。
定期的に公開済みのコンテンツを見直し、改良を加えていくこともSEO対策の重要な工程のひとつです。
サーチコンソールを用いた計測によって入手した新たなキーワードを、コンテンツに反映していくことで、自然とユーザーファーストなオウンドメディアに近づくでしょう。
ポイントを押さえて長く運用することが集客成功につながる
オウンドメディアは、集客や利益向上などの事業課題を解決するために運用します。
運用する際には、運用目的を明確にして達成に向けての戦略を立てることが重要です。
また、運用に必要な人材でチームを編成して体制を整え、途中段階での成果のチェックを行いながら長期的に運用していきます。
ユーザーファーストの目線でコンテンツをつくり運用していくこと、それがオウンドメディアを集客成功へとつなげていきます。