WEB集客にはさまざまな手段があり、なかでも、ホームページ・ブログ・SNSは多くの企業が運用しています。
ホームページ・ブログ・SNSは、運用する目的や発信する情報の内容に違いがあります。
安定した集客をするためには、3つのメディアを使い分けるのではなく、ホームページとブログを運用しているうえで、SNSを利用することが望ましいといえます。
本記事では、ホームページ・ブログ・SNSの違いを解説し、WEB集客にホームページとブログが必須な理由も紹介します。
【WEB集客】ホームページ・ブログ・SNSの違い
ホームページ・ブログ・SNSは、運用する目的を始めとしたさまざまな面で違いがあります。
以下の表は、ホームページ・ブログ・SNSの違いをまとめたものです。
(自社ドメイン) | (自社ドメイン) | ||
---|---|---|---|
集客しやすさ | |||
ブランディングのしやすさ | |||
購入・問い合わせにつなげるために運用 | ユーザーとコミュニケーションをとるために運用 |
||
更新頻度が少ない情報 | ユーザーの役に立つ更新頻度が多い情報 | ユーザーの役に立つ気軽に発信したい情報 |
上記の表の項目について、つぎの章からはホームページ・ブログ・SNSの役割を説明します。
ホームページはWEB上の名刺になる
ホームページとはWEBサイトの一種で、複数のWEBページをまとめたものです。
一般的に、ホームページは会社情報や製品情報などをまとめた、コーポレートサイトと同義として使われています。
会社の情報を正確に掲載したホームページは、WEB上の名刺になります。
ホームページの役割は、サイトへの訪問者に自社の情報を知ってもらい、信頼性を高めることです。
ホームページに掲載する内容には、主に以下のような項目があります。
- 代表の挨拶
- 企業理念
- 企業の概要・沿革
- 事業内容、サービス概要
- 事業所紹介
- 採用情報
- 個人情報保護方針
- 企業ニュース
- お問合わせフォーム など
上記の項目を基に、自社がユーザーには伝えたい情報をホームページに掲載します。
ホームページは、顧客・取引企業・求職者などの自社に関わりのある人や、自社の商品サービスに興味のある人に閲覧されます。
インターネットで社名検索をした際に、ホームページがなく企業の情報が公開されていないと、不信感につながる可能性があります。
対して、自社に関する情報を公開していることで、取引を考えている法人や見込み客、求職者から信頼を得るツールになります。
ホームページでの集客に関して、以下の記事でも詳しく説明しています。
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ブログ(企業ブログ)は自社の認知度を高める
企業が発信するブログの役割は、会社や自社の商品サービスの認知度を高めることです。
そのため、個人的なブログではなく自社の商品サービスに関連した内容で、ユーザーが必要としている情報を発信します。
以下では、企業ブログとホームページの違いや、集客における企業ブログの役割について説明します。
ブログとホームページの違い
企業ブログは、会社や自社の商品サービスに関する情報を発信するという点でホームページと役割が共通しています。
しかし、ホームページと異なり、ブログは自社が伝えたいことではなく、検索ユーザーが必要としている情報を発信します。
企業ブログはユーザーのニーズを満たす情報を提供するという点で、自社が伝えたい情報を一方的に発信するホームページと違いがあります。
企業ブログは安定的に集客をめざすために利用する
検索者は、興味関心がある事柄を調べることや自分が抱える悩みや問題を解決するために検索エンジンで検索をかけて情報を収集します。
検索者の検索行動を利用し、企業ブログでは自社の事業内容に関する悩みや問題の解決策をブログ記事にします。
加えて、ブログ記事には自社商品サービスの情報も含めます。
すると、検索から流入した自社の事業内容のジャンルを知らないユーザーである『見込み客』にも、悩みの解決策のひとつとして自社の商品サービスの存在を認知させられるのです。
さらに、見込み客がブログを閲覧し、役に立ったと感じることで「○○に関する問題を解決するなら、このサイトを見る」と認識して、自社や企業ブログのファンになるでしょう。
見込み客がファンになることで、自社の企業ブログへの再訪問や、知人に自社ブログをおすすめしてくれる可能性が高まるため、安定した集客につながりやすくなります。
企業ブログはWEB集客において、検索ユーザーの役に立つ情報を与えて自社への信用を獲得し、資料請求や商品サービスの購入につなげる役割を果たします。
SNSは自社の認知度やユーザーとの親密度を向上させる
SNSとは、ソーシャルネットワークサービスの略称を指します。
情報の拡散力が強く、リアルタイムで情報を発信できるサービスです。
SNSを用いた集客には、自社の認知度の向上や、ユーザーとコミュニケーションをとり、親密度を深める役割があります。
以下では、代表的なSNSや、集客におけるSNSの役割について紹介します。
代表的なSNS
SNSには有料プランがあるものもありますが、基本的に無料で利用できるサービスが多いため、集客のための初期費用を抑えて運用できます。
以下は、代表的なSNSの一覧です。
- X(旧:Twitter)
- YouTube
- LINE
- TikTok
上記のSNSは、年代によって使用率が異なります。
以下のグラフは、令和4年に総務省が調査した年代別のSNS利用率です。
引用元:主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率┃総務省情報通信政策研究所
SNSによって利用している年齢層が分かれているため、自社の業種に合わせて集客に利用するSNSを見極めましょう。
自社の認知度を向上させる
SNSでの集客は「いいね」やシェア機能によって多くの人の目に留まる機会があるため、自社の認知度を高めることに役立ちます。
SNSには、同じ趣味・趣向を持ったコミュニティに属しているユーザーや、世間に与える影響力や発信力が強いインフルエンサーがいます。
コミュニティに属しているユーザーやインフルエンサーに向けて情報を発信することで、拡散によって自社の認知が拡大することに期待できます。

SNSで認知度を向上させるためには、自社の商品サービスを利用しそうなユーザーやインフルエンサーが求めている情報はどのようなものかを考えましょう。
訴求するターゲットを絞ったうえで、画像付きの投稿で目立たせることや、ライフハックのようなユーザーの役に立つ情報を提供します。
ターゲットのニーズを満たす投稿をすることで拡散され、自社の認知度が向上するでしょう。
ユーザーとの親密度を高めて自社のイメージアップに利用する
SNSでは、投稿されている感想に対してお礼やお詫びの返信をすることで、ユーザーとの距離が縮まり、企業としての対応の良さが伝わるでしょう。
例えば「商品を購入してよかった」のようなポジティブな投稿やコメントに対しては、お礼の一文を添えることで誠実さが伝わります。
また、「発送が遅かった」や「良くなかった」などのネガティブな感想に対しても、謝罪と今後の対応策を返信することで、ユーザーの気持ちに寄り添う真摯な姿勢を示せます。
返信によって自社の人柄を伝えて親近感を持ってもらうと、ファンになってもらえる可能性が高まるのです。
SNSでの集客は、自社のイメージアップ戦略にも役立てられます。
WEB集客にはホームページとブログが必須
前述したように、ホームページ・ブログ・SNSはWEB集客において異なる役割を果たします。
WEB集客をする際は、3つのメディアのなかからどれかひとつを選択するのではなく、ホームページとブログをメインとして、SNSを集客の補助として利用するとよいでしょう。
なぜなら、ホームページとブログは自社の資産として積み重ねられるからです。
以下では、WEB集客でホームページとブログが必須である理由を説明します。
ホームページやブログは自社の資産となる
WEB集客を安定化させ、資料請求や売上げなどの目標につなげるためには、自社で保有するホームページとブログが必要です。
なぜなら、自社保有のホームページやブログは、自社自身が削除をしない限り、半永久的にWEB上に残り続けるからです。
そのため、公開した記事は自社の資産として積み重ねられます。
一方、SNSは他社が運営するサービスを利用します。
そのため、利用しているSNSのアカウントが停止されることや、サービス自体が終了になってしまうと、積み重ねてきた投稿やフォロワーはすべてゼロになってしまうというリスクがあるのです。
投稿内容を考えた時間や、労力をかけて増やしたファンをゼロにしないためにも、SNSのみで集客するのではなく、ホームページとブログを併用するとよいでしょう。
SNSは情報を満足に伝えられない可能性がある
SNSは投稿した内容が時系列順に並び、過去の投稿はフィードやタイムライン上から下がっていきます。
すると、自社が発信したい情報も埋もれてしまいます。
また、文字数制限もあるSNSも多くあるためユーザーの役に立つ情報を公開しようとしても、一つの投稿内では満足に発信できない可能性があります。
無料版X(旧:Twitter)の文字数上限は半角280字で、有料プランに加入すると半角2万5,000字になります。
加えて、文章の内容をわかりやすく伝えるために写真や図表などの画像を挿入しようとしても、投稿できる枚数の上限によっては用意した画像をすべて使用できない場合もあります。
投稿が下がり発見されにくくなる点や、文字数・画像挿入枚数が制限されて情報を満足に伝えられない点から、SNSはホームページやブログの代わりにはならないといえます。
SNSは、自社のホームページやブログへ誘導するために利用し、自社の認知度を向上させる目的で使用しましょう。
ホームページやブログをつくる際に重要なSEO
前述したように、安定したWEB集客には自社で保有しているホームページとブログが必要です。
ホームページやブログをつくる際は、SEOというWEB集客手法を実装することで、見込み客をファンにして安定的に集客できるようになるのです。
ここでは、SEOの概要やSEOがもたらすメリットについて紹介します。
SEOとはWEBサイトを検索結果の上位に表示させる手法
SEOとは、検索エンジン最適化を意味するWEB集客の手法です。
SEOでは自社の商品サービスに関連した、ユーザーの役に立つ情報を網羅してブログ記事を作成します。
作成した記事がユーザーと検索エンジンから評価を受け、自社のホームページやブログなどのWEBサイトが検索結果の上位を獲得をめざします。
検索結果の目立つ位置に自社のWEBサイトが表示されることで、検索から流入するユーザーを集客できるのです。
WEBサイトが上位表示されることのメリット
ここでは、ホームページやブログなどのWEBサイトが、SEOを実装するメリットについて説明します。
検索から見込み客が流入する
WEBサイトが上位に表示されることで、自社の商品サービスのジャンルに無関心なユーザーや、ジャンルそのものを認知していないユーザーである見込み客の流入に期待できます。
前述したように、SEOでは自社の商品サービスに関連する、ユーザーの役に立つ情報を基に記事を作成します。
そのため、自社や商品に対する関心が薄い見込み客でも、悩みや問題を解決する目的で自社のWEBサイトに流入する可能性があるのです。
商品への関心が低いユーザーに対して「問題を解決するなら○○という商品がある」というように、自社の商品サービスをアピールします。
すると、見込み客は商品や役に立った記事を掲載している自社のWEBサイトを知り、認知するようになります。
さらに、公開している記事の内容が信用され、見込み客の購買意欲を高めることができれば、商品サービスの購入に至る可能性もあるのです。
SEOは、自社や自社の商品サービスを知らないユーザーにも訴求できる力を持っています。
そのため、ホームページ・ブログを利用する場合は、SEOの実装が必須といえます。
SEOについては、以下の記事で詳しく説明しています。
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ブログはホームページのサブディレクトリでつくる
SEOを実装したブログをつくる際は、ホームページと同じドメインで作成しましょう。
ドメインとは、ホームページやブログのURLの『https://』や『www』のあとに続く文字列をいい、ホームページやブログの開設に欠かせないものです。
下図の、ドメイン名と書かれている部分を総称して、ドメインといいます。
基本的にドメインは、ホームページの「サブディレクトリ」というドメインを取得します。
サブディレクトリとは、メインとなるホームページ内でコンテンツを分ける際に用いられるものです。
以下は、サブディレクトリのイメージ図です。
上図のように、サブディレクトリはホームページ内に「ブログ」というフォルダをつくるとイメージすると、理解しやすくなります。
ここでは、ブログをサブディレクトリでつくった場合のメリットを紹介します。
内部ブログはホームページの評価も高める
ブログで公開した記事が上位表示されることで、同じドメインを使用しているホームページの評価が上がります。
すると、ホームページも上位表示される確率が高まるのです。
サブディレクトリでつくったブログは、ホームページ内に存在することから「内部ブログ」といいます。
内部ブログの評価が上がるとホームページの評価も向上するのは、ドメインパワーというものが関係しています。
ドメインパワーとは、検索エンジンからのWEBサイトへの評価を表した指数です。
ドメインパワーが上がるほど、検索エンジンに「信頼のおけるWEBサイト」と認識され、新たに記事を投稿した際に上位表示される可能性が高まります。
以下の図は、ドメインパワーを高める要素です。
上図のように、ドメインパワーはドメインを長く使用することでも次第に上がっていきます。
そのため、内部ブログで質の高い記事を地道に作成し続けることで、検索エンジンに信頼されて上位表示を獲得しやすくなるといえます。
検索エンジンからの内部ブログへの評価は、ホームページの評価にもつながります。
ブログを作成する際は、ホームページのドメインのサブディレクトリで作成しましょう。
内部ブログについては、こちらの記事でも詳しく説明しています。
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SNSはSEOに間接的によい影響を与える
前述したように、SEOは検索エンジンの検索結果で上位表示させる集客手法です。
そのため、SNSには実装できません。
しかし、SNSの運用はSEOに間接的によい影響を与える可能性があります。
自社のSNSの投稿を目にしたユーザーが、ホームページやブログに流入し、役に立ったと感じた場合、WEBサイト内のさまざまな記事を回遊してくれます。
すると、ユーザーは長い時間WEBサイトに滞在することになります。
回遊率や滞在時間の長さは検索エンジンのWEBサイトの評価項目であるため、上位表示の可能性が高まるでしょう。
また、SNSで自社の投稿が拡散されることで、サイテーションを得られる可能性があります。
サイテーションとは、SNSの拡散によって自社の名称やWEBサイト名などが他サイトで言及されることをいいます。
上記の図にあるように、自社のリンクが貼られていない場合でも、WEB上で自社について言及されるだけでSEO効果を得られるのです。
サイテーションが直接SEOに関係するとは公式発表されていませんが、自社の認知度の向上につながります。
自社の認知度が高まれば、WEB上のどこかで自社やWEBサイトの名前を聞いたユーザーが、ホームページやブログに訪れる可能性があります。
効果的にWEB集客をするためには、ホームページ・ブログを持つことを前提としたうえで、認知度やサイテーションを集めるためにSNSを運用するとよいでしょう。
ホームページとブログをSNSで広めよう
ホームページ・ブログ・SNSは、WEB集客において役割に違いがあります。
見込み客の流入や、安定したWEB集客には、SEOを実装したホームページと内部ブログを持つことが必須条件となります。
ホームページと内部ブログを持ったうえで、自社の認知度やサイテーションを集めるためにSNSを運用しましょう。
すると、購入意欲の高いユーザーから自社の商品サービスを知らないユーザーまで幅広く集客できます。